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情報誌CEL

下村 純一

2010年01月08日

関西近代化遺産紀行 第3回

作成年月日

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媒体(Vol.)

備考

2010年01月08日

下村 純一

都市・コミュニティ

地域活性化

情報誌CEL (Vol.91)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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仕事柄、地方へよく出かける。車は使わないので、移動は鉄道である。単線で1〜2両という典型的なローカル線に乗ると、必ず出会う人たちがいる。カメラマンベストにカメラバック、三脚の袋を担いだ、そう、いわゆる“鉄チャン”たちだ。鉄道ファンを、愛らしさを込めて鉄チャンと呼ぶことを好ましく思う。自分も小さい頃は鉄道模型に夢中になり、遠足ではトンネルに入ると煙で咳き込む蒸気機関車にも乗った。
その鉄チャンたちの聖地が、大正3年に蒸気機関車の専門車庫としてつくられた梅小路機関車館である。JR京都駅にほど近く、現在は、蒸気機関車の一部を動態保存という形で残し、公開もしているミュージアムになっている。
新幹線の車窓からチラッと見るだけだったその梅小路機関車館に、初めて立ち入った。機関車を乗せて回転させる転車台を多数の鉄路(線路と言ったのでは何だか軽くてもの足りない)がグルリと取り囲んでいる。車庫の数は20である。だが、露天の予備スペースもあり。本線からの引き込み線も加えると40を超える。鉄路が、巨大な花を描く様は壮観の一言に尽きる。蒸気機関車全般の頃、この転車台は休む間もなく回り続けていたころだろう。
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