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情報誌CEL

中村 桂子

2010年03月26日

本の万華鏡 "日々の暮らしから考える生物多様性"を紐解くヒント 

作成年月日

執筆者名

研究領域

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媒体(Vol.)

備考

2010年03月26日

中村 桂子

エネルギー・環境
住まい・生活

地球環境
食生活

情報誌CEL (Vol.92)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

 「生物多様性」という言葉を知っていますか。というアンケートで「ハイ」という答えが1割程度だったという報告を見ました。さあ大変、COP10が開かれるというのにこれはまずい、この言葉を普及しなくてはと、シンポジウムを開くという話がそれに続きます。なんだかおかしいと思います。知りませんと答えた方にもう一度、「生物多様性」という言葉を見直していただきたいのです。「生きものは多様」とは「生きものっていろいろいますね」というあたりまえのことであり、そう思わない方はいないでしょう。「いろいろいるなあ」と思うだけでなく、それを面白いと感じていただくとうれしいと、長い間生きものの研究をしてきた者としてはそう思います。もし、「生きものっていろいろいるなあなんて思ったことありません」という方がいらしたら今度こそ本当に、さあ大変です。今日一日は、通勤通学の時、スーパーマーケットへのお買い物の時、メールは少し控えてキョロキョロまわりを見ながら歩いてみてください。季節によってさまざまですが、どんな都会でも樹木、花、ちょっと気をつければ鳥がいます。このようにして、いろいろいるなあという感じが身についてきたら、里山まで足を伸ばしましょう。そのときのお供は、松岡達英著『野遊びを楽しむ―里山百年図鑑』(小学館)です。著者は言います。

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