山下 満智子
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研究領域 |
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2011年09月30日 |
山下 満智子
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住まい・生活 |
食生活 |
情報誌CEL (Vol.97) |
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本調査は、3月11日の東日本大震災以前(平成23年1月20日から2月8日に実施)の調査であることをはじめにお断りしておきたい。本稿執筆時(平成23年7月中旬)には、福島県産の牛肉から放射性セシウムが検出され、既に広い地域で消費されていたことが判明した。また放射性セシウムに汚染された稲わらが宮城県から福島、新潟、山形三県に流通して肉牛のえさに使われたこともわかった。過去、中国産の冷凍野菜の農薬汚染や冷凍餃子事件などが引き続いた後の平成21年の生活意識調査では、食の安全・安心や農薬などに対する関心が非常に高まった。東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故以来、食品の放射能汚染に対する関心が極めて高くなっていると思われるが、本調査には反映されていない。
-食生活分 野主なトピックス-
●食生活の満足度は、77.9%と引き続き高い。
●食生活上の不満については、栄養バランス、安全・安心の順位は変わらないものの、平成22年に一旦減少した安全・安心についての不満のポイントが再び上昇している。
●調理をしない・したことがない割合は、30代以上の男性で減少傾向にある。一方、20代男性では、調理をしない・したことがないが5割近くと著しく増加した。
●調理の好き・嫌いでは、60代男性32.1%、50代30.5%と嫌いが増加し、好きを上回った。
●調理の面倒感は、さらに上昇傾向が見られ、特に、20代の男女、40代の女性、50、60代の男性で調理に対する面倒感が強くなっている。
●男性で引き続き調理時間が長くなる傾向が見られ、30〜40分という調理時間が男女を問わず主流となっている。
●インターネットによる料理情報の入手は、平成17年調査に比べ、3倍以上と大幅に上昇した。20代、30代女性、20代男性では、5割前後と特に高い。
●携帯メールによる料理情報の入手は、全体としてはまだ極めて低いが、20代女性のみ、19.7%と突出して多い。