本間 充、平山 輝
2012年11月01日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
2012年11月01日 |
本間 充、平山 輝 |
住まい・生活 |
ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.102) |
ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。
―広がるソーシャル空間でのコミュニケーション―
平山
本間さんは、デジタルマーケティングの世界で幅広くご活躍されていますが、まず最近の企業と消費者とのコミュニケーションの変化については、どうお考えですか。
本間
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアは無視することはできません。企業とお客さまとのチャネルが広がったとも思います。かつては情報発信者が限定されていましたが、ネット空間では、利用者が発信者にもなるし受け手にもなる。企業と消費者の情報交換のスタイルが変わってきたのを実感しています。
平山
最近は、スマートフォンやタブレットなどモバイル型のディバイスが増えて、パソコンだけでなく、さらに手軽になってきました。
本間
毎年、Web広告研究会でソーシャルメディア・ユーザーに実施しているグループインタビューなどで尋ねると、ソーシャルメディアについては、TとかFのボタンを押したらツイッターやフェイスブックにつながっていたという感覚で、とても身近なものだそうです。
平山
生まれた時から身近にインターネットがある「デジタルネイティブ」とも言うべき人が増えてきています。私の会社では毎年、学生向けソフトウェアコンテストを主催していますが、昨年優勝したチームは、ツイッターで知り合った東京と宮城と静岡の学生の3人組でした。ネットで打ち合わせをして、ソフトのアイデアを共同で企画立案したそうです。本戦のプレゼンテーションの前日に初めてそのうちの2人だけが顔を合わせたらしく、リアルには一度も会ってない人同士の新しい関係性を実感しました。
本間
花王の商品のコミュニティでもそうです。あるひとつのシャンプーや化粧品のことを話したいためにウェブ上に集まってこられる。ソーシャル空間上で「私は、このシャンプーが気になっている」と書き込むと、「私も」と何人かが集まればそこがコアになる。その時には、住んでいる場所とか地域を問わない関係性が生まれていますが、そこが大きな変化です。
平山
リアルの世界とネットの世界が随分融合してきている気がします。実際に会っているのも「会っている」だし、ネット上で会っているのも「会っている」という感覚になっている。