米良 はるか
2014年03月03日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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2014年03月03日 |
米良 はるか |
住まい・生活 |
消費生活 |
情報誌CEL (Vol.106) |
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クラウドファンディング
近年、「クラウドファンディング」というサービスの名を聞くようになった。インターネットを介して不特定多数の個人から資金を集めるサービスのことで、世界中で急速に広まっているらしい。この手法を日本で初めて取り入れたサービス「READYFOR?」、クラウドファンディングによって目標額の資金を集めた事例として「やんばる森のおもちゃ美術館」を紹介する。
アイデアだけの商品や企画段階の映画、ゲームなどの出資者を、インターネットで広く募る。あるいは、取材すべきテーマをジャーナリストが提示して必要な資金を集めたり……。新しい資金調達の手段として「クラウドファンディング」や「ソーシャルファンディング」といった言葉が聞かれるようになり、まだ日は浅い。共同購入に近いものから、従来の寄付と変わらないもの、金銭的なリターンを求める投資に近いものまで手法や規模もさまざま。今、それを曖昧に定義しても、数年後には全く違うものになってしまう可能性さえはらんだビジネスである。
日本で初めてのクラウドファンディングサービス
日本初のクラウドファンディングサービス、「READYFOR?」を2011年に立ち上げた米良はるかさんがこの言葉と出会ったのも「クラウドファンディング」を看板に掲げたサイトがアメリカで目立ちはじめた2009年頃のこと。世界中で同時多発的に、似たような試みが行われようとしていたようだ。
「私がやろうとしていたのは、これだったかと驚きました。ちょうど、個人が自分の活動を紹介し、それを広く応援してもらうための『チアスパ!』というサイトを立ち上げたときだったからです」
無名でも頑張っている人たちに「投げ銭」のような形でお金を送り、応援する。それは、学生時代に「これから、もっと個人が新しいことをやれる社会になる」と確信した米良さんの理想をそのまま形にしたようなサービスだった。