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CEL編集室

2015年11月02日

ものづくり会社が取り組む農業の"スマート"化(ゼネラルプロダクション)

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2015年11月02日

CEL編集室

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情報誌CEL (Vol.111)

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京都府精華町、けいはんな学研都市に社屋を構えるゼネラルプロダクションは、自動車部品など高精密機械部品の製造を中心とする会社である。そのゼネプロが現在力を入れているのは植物工場設備だという。主力製品とは畑違いの農業分野製品への取り組みを、"スマート"をキーワードにひもといて、見えてくるものはなにか。

エントランスに足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは、鮮やかな緑色――。ゼネラルプロダクション(株)(ゼネプロ)が製造・販売する植物工場設備「LED野菜工場ユニット」で、白色ライトの光を浴びながら伸びやかに育つ野菜の姿だ。この日はリーフレタス、チンゲンサイ、モロヘイヤなどが育っていた。
植物工場とは、施設内で、光や温度、湿度、二酸化炭素濃度、水分そして養分など植物の生育環境を制御することによって、野菜などの効率的な栽培を実現するシステムである(*)。
日本では、1955年から2005年の50年間で農業戸数と農地面積はともに半減し、代わりに野菜輸入は急増している。今後の少子高齢化を考えると、さらに農業戸数や農地面積が減少し、農業の生産性は落ちていくものと推察される。このような中で、我々の日々の食事において、いかに新鮮な野菜を確保していくかがこれからの重要な課題になりつつある。植物工場が実現する「スマートな農業」は、最新の技術を活用することでこの課題を解決し、これからの食生活を支えるものとして期待されている。
植物工場への取り組みの歴史は1970年代にさかのぼる。今日、植物工場が注目を集めるきっかけのひとつとなったのは、2008年の国の「新経済成長戦略 フォローアップと改訂」である。その中で農商工連携の新たな切り口のひとつとして植物工場の普及拡大が掲げられ、支援策が講じられた。その後、東日本大震災以降の復興策のひとつにも掲げられた。植物工場分野の技術開発とこれらのことが重なり、多くの参入企業を生むこととなった。現在は、第3次ブームといわれている。
参入企業としては後発となるゼネプロが、植物工場設備開発に関わることになったきっかけや、開発にかける想い、これからの課題と展望について、社長の石崎義公氏、マーケティングマネージャーの藤本梨沙氏に伺った。

(*)農業は一般に、田畑で行う露地栽培と施設内で行う施設園芸に分かれる。そして、施設園芸は、温室やビニールハウスなどの従来型ハウスと、高度な環境制御を行う植物工場に分かれる。

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