情報誌CEL
「ルネッセ」を総括する
−「ルネッセ」×ナレッジキャピタルがつなぐ「これまでと、これから」
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2019年03月01日
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情報誌CEL
(Vol.121) |
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「ワイガヤ塾」などさまざまなイベントで協力関係を築いてきた「ルネッセ」とナレッジキャピタル。5周年の集大成として、2018年4月に開催された「ナレッジキャピタル大学校」には、「ルネッセ」に関わる多くの人々が参加した(本誌119号)。大きな反響を得たこのトライアルイベントに関わった3人の方々に、これまでの活動や今後の展望をうかがった。
大阪を地域全体で学べるニューエデュケーションシティーに
[ナレッジキャピタル総合プロデューサー]野村卓也
ナレッジキャピタルを開業して、今年の4月で6年になります。形になるまでは、構想を話しても、「大阪で知の拠点?大阪はお笑いとタコ焼きやろ」という反応が大半でしたが、都心にオフィスや商業施設とともに知的拠点があるというそれまでなかった形態が、オープン当初から特に海外で注目されました。これまでに公式で80カ国、400機関程度の視察団を受け入れています。大阪と世界をつなぐというのは当初からの狙いではあったのですが、これほど世界中から注目されるとは予想外でした。これまでさまざまな形で「学び」の場を設けてきました。カフェという気楽な場で専門家から話を聞く「超学校」は、受講者と講演者の距離が近い対話のようなプログラムとして好評ですし、革新的な活動を表彰し広く社会に発信する「ナレッジイノベーションアワード」ではナレッジキャピタル参画者の部門のほかに中高生部門を設定し、中高生と企業や大学が双方に直接交流できる場にもなっています。
「ルネッセ」や池永所長との交流のなかで知ったこともたくさんあります。江戸期の人的ネットワークの中心にいた木村蒹葭堂もそうでした。蒹葭堂の、人的関係をつくったうえでその信頼関係から新しいものを創造していくやり方は、自分の目指すものと重なると感じました。そうした知見が異業種交流塾「ワイガヤ塾」へと発展し、昨年の「ナレッジキャピタル大学校」を企画するうえで、大きなヒントになりました。「ナレッジキャピタル大学校」は2日間に限って開催されたトライアルイベントでしたが、アートパフォーマンスや体験型展示などを交えた大規模なものです。中心となる100コマ超の講義では、大学教授、企業家、美術館館長、子育て研究家、料理家、発明家といった多彩な専門家を講師に迎え、ジャンルやスタイルを超えた幅広い知の集合を実現することができました。参加者の方から「こんな学びの場が欲しかった」という反応をもらえたのは嬉しかったですね。開業から5年間の取り組みのなかで、学びの重要性をますます実感しています。