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情報誌CEL

弘本 由香里

2025年03月01日

再見 上町台地 今昔タイムズ 第2回 災禍と祝祭を生きた若き群像とレガシー

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2025年03月01日

弘本 由香里

都市・コミュニティ
住まい・生活

コミュニティ・デザイン
地域活性化
ライフスタイル

情報誌CEL (Vol.136)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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歴史都市・大阪の背骨に当たる上町台地をフィールドに、2013年秋から2024年春にかけて、約10年にわたり20号を編集・発行した「上町台地 今昔タイムズ」。過去との対話を通し、現在を見つめ直し、未来へつなぐ歴史実践として、改めて共有したい観点を取り上げてレビューする。


はじめに
―災禍と祝祭の両極の間に―


前回、本連載第1回では「災害と福祉に見る"共"の知の継承と文化」をテーマに、『上町台地 今昔タイムズ』(以下、今昔タイムズ[*1])Vol.14・Vol.15から、注目すべきトピックをレビューした。実は、両号で取り上げた災禍の対極に、都市づくりにおける祝祭としての博覧会の歴史がある。
今回、本連載第2回では「災禍と祝祭を生きた若き群像とレガシー」をテーマに、まず今昔タイムズVol.12「上町台地から見はるかす 博覧会"百年の計"で築いた大阪とは」から、喪失と創造の両極の間で形作られてきた博覧会の姿を、時間軸の中に位置付け概観する。そのうえで、当時の文化をリードした新星たちは、災禍と祝祭のはざまで何を生み出し後世に遺していったのか、今昔タイムズVol.13「"超時空遺産"上町台地博覧会時代 モダン大阪に煌めいた若き才能たちの光跡」から再考する。

上町台地は博覧会の集積地、大阪再生の揺り籠

1900年、フランス・パリで開催された第5回万国博覧会は、世紀の変わり目に当たり、20世紀を眺望する博覧会となった。世界各地から約5000万人が来場したという。多くの日本人も訪れ、新しい都市文明の姿を目の当たりにし、計り知れない衝撃を受けた。
その3年後、1903年に大阪で第5回内国勧業博覧会(以下、内国博)が開催された。これに先立つ1897年、大阪市は第1次市域拡張を行っている。


[*1]『上町台地 今昔タイムズ』のバックナンバーは、大阪ガスネットワーク(株)エネルギー・文化研究所のホームページで公開している。
https://www.og-cel.jp/project/ucoro/event2_kon.html

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